やられました。
とても巧妙にシャンプー代を巻き上げられました。
髪を切り終わった後おばちゃんに、
「シャンプーはどうしますか?」
と聞かれたので、
「えっと、大丈夫です」
と僕は言いました。
すると、はい〜と言いながらおばちゃんは新しい前掛けを僕に付け始めました。
僕はその時特に何にも思わず、ボーッと考え事をしていました。
するとおばちゃんはお湯を出し始めました。
まだ僕は何も思っていません。
そしておばちゃんは僕に言いました。
「はい〜、アタマこっちね〜」
ここで僕はん?と思いました。
あれ?これシャンプーじゃね?と。
でも雰囲気が自然すぎてそのまま頭をシャワーの方に持って行きました。
先ほど自然な流れで普通にシャンプーを断っていますし。
それから自然な流れで頭を洗われました。
シャンプーを容器から押し出す「シュポシュポ」という音も聞こえました。
この時点で、こりゃやられたかもと思いました。
そして頭を洗い終わって「これで顔拭いてください〜」とタオルを渡されて顔を拭き、散髪が終わって会計に行くと、シャンプー代上乗せの料金を言い渡されました。
まぁいいやと思って払いましたが、こんなに堂々と、というか超自然にシャンプー代込みで請求されると、もう払ってしまいます。どうせ300円くらいの上乗せなんで。
まぁ、おばちゃんの巧妙さに舌を巻いちゃったのでおひねりだと割り切りました。
まず「大丈夫です」というこの曖昧な日本語を、あの状況でああいう風に解釈されるなんて思ってなかったです。
まさに意表を突かれた感じですね。
ここでもし僕が「大丈夫と言って断ったじゃないですか」と言っても、「あら、シャンプーしても大丈夫だと思ったわ」と切り返されて終わりです。
ここはもう解釈の違いの問題なので、水掛け論になり決着がつきません。
これは僕が曖昧な意思表示をしてしまった責任でもあるので、ここはおばちゃんの勝ちです。
そして雰囲気作り。
こっちに少しの猜疑心も持たせないあの超自然な流れ。
柔らかい物腰の裏で相手をどうやって思い通りにしようかと考えている姿を思い浮かべるとサイコパスかよと思いますが、ここは人生経験の豊富さが現れたのだと思います。
途中僕が「あれ?今からシャンプーやるんですか?」と言えばよかったのですが、自然すぎて言えなかったです。本当に自然でした。
多分おばちゃんが人を見ていたということもあると思います。
僕がボケーっとしていたのでこいつはやれる、誘導できると思ったのではないでしょうか。
そしてボッタクってもまぁいいかとなりやすいような料金設定。
300円くらいじゃ頭を洗面台に突っ込んでしまったら後には引き返しにくいです。
なので長年培ってきたおばちゃんの色々な技術、総合力に僕はやられてしまいました。
まとめ
あのおばちゃん多分何回もシャンプー前科あると思いますね。
雰囲気がすごく手慣れた感じでしたから。
次からはキッパリと「いいえシャンプーやらなくて”大丈夫です”」と言おうと思います。
するとどうなるのかな。
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